2011-01-01から1年間の記事一覧

混浴文化

やおよろずの神は融通無碍の幅の広さが魅力的。ゆえに、陰陽石のご神体がユーモラスに生を称えていたり、混浴温泉にすっぽんぽんで来年の五穀豊穣を委ねたりもする。東北取材の2泊目、寒河江市の次に泊まったところは宮城県の歴史も由緒もある某温泉旅館。知…

寒河江市(さがえ)のサクランボ

大阪の地下街、ディアモールでサクランボの種飛ばし大会があった。たまたま通りかかった早朝、その準備の光景を見た。東北に行ってもいいものかどうかどうか迷っていたから「山形県寒河江市」というノボリを見て、大汗かいて準備しているお兄ちゃんに、思い…

夏本番でも・・

天神祭が終わるとこの辺りの街全体が、けだるく抜け殻のようになる。それが逆に夏本番を感じさせてくれる。あーけだるい。夏本番だ。国会の予算員会を見ることは少ないが、たまさか聞くと、「アホぬかせ」と思うことが多い。言論の府、国権の最高機関はここ…

喜多條さんと天神祭

神田川。南こうせつが歌いあげる神田川は、日本ミュージックシーンの不朽の名歌。いつまでも歌い継がれるであろう名作だ。その詩の作者、作詞家の喜多條忠(まこと)さんは、このご近所だ。といってもご本人は東京在住。お付き合いがあるのはその弟さん。い…

国権の最高機関と羞恥心

梅雨空のうっとおしい暑さの中で、天神祭の準備が進んでいる。あえていうまでもなくこれは毎年のこと。大都会の「村祭り」のようでもあり、何百年も続いている。それぞれが、それぞれに楽しめる点が優しくもある。この祭りのクライマックスは「宮入」。7/…

黒部の太陽 もう一度!

中学校の頃、講堂で見た「黒部の太陽」はカッコよかった。石原裕次郎や三船敏郎の絶対の存在感と演技がカッコよかったこともあるが、日本列島のちょうど真ん中あたりを南北に走る糸魚川・静岡構造線を抜け、人跡未踏の黒部渓谷の奥深く黒四ダムをつくる。そ…

国見ユースホステル初代ペアレント椎木さん

大分空港がある国東半島は石仏の里。拳骨(ゲンコツ)のように丸い。その半島のど真ん中、一番高いところにに両子山がある。標高720mもあるが、「そびえる」というような居丈高さはない。逆に、その稜線から延びる尾根や谷沿いに数えきれない寺院があり…

パンク好きではないがパンクづく

「住むんやったら郊外やで」と、私鉄沿線の・・京阪であれば樟葉ローズタウン。南海であれば泉北や狭山ニュータウン。近鉄は学園前を中心に数々。阪急は宝塚線沿線に数知れず。阪神は六甲山の山麓に小規模なものが点々と。それに、忘れてはならない大阪市営…

与論島と「あましん」

毎日新聞の旅の連載「旅・まち・発見」で与論島に取材に出かけてから、もうずいぶんと季節が移った。島には2泊3日したが、ずっと天気が悪く、とても寒かった。で、いまはもう6月。ここ大阪でも、そこそこ蒸し暑い。その取材の様子がやっと紙面化された。…

中之島一周クルージングガイド

毎日新聞の旅の連載「旅・まち・発見」はすでに3年目。この間、北は阿寒湖のアイヌ民族・秋辺さん。南は沖縄・伊是名島のAさんまで、様々な現地取材をさせていただいた。旅先で聞くその地、その地のお話は、すべてが「違い」で彩られている。ニッポンの魅…

四つ竹と笛と太鼓と傘踊り

6月になると、いよいよ天神祭の「傘踊り」の練習が始まる。平成6年春、天満の天神さんのすぐ前に引っ越してきたころは、まだまだ郊外ニュータウンの時代。この付近の小学校は学級数も少なく、必然的に子どもの数も少なかった。だから「傘踊り」の行列に参…

サンデー毎日さんシッカリね!

東北大震災の初動期の復旧で、関西広域連合(奈良県を除く近畿エリアとその周辺の府・県)が阪神淡路大震災の復旧・復興の経験も生かし、献身的な活躍をしたことは「大きな報道」には載らず、針の穴のようにささやかに紹介されたにすぎない。兵庫県、大阪府…

中之島バラ園が満開

諸外国のローズガーデンと見比べるとまったく大した規模ではないが、大阪都心の中之島バラ園が満開だ。ほんの数年前まではこのバラ園のトイレは驚くほど汚く、信じられないことに男女兼用。世界の主要都市にある都心の公園でも屈指の「みじめさ」だった。そ…

びびる耳鼻咽喉科

昨日の「びびる耳鼻咽喉科」で処方された薬はなんと7種類。処方薬局で説明を聞いても何が何だかわからない複雑さ。食後・食間・食前・寝る前・吸引薬・特種抗生物質・漢方薬・等々が次から次へ。そんなんわかるわけないやろ!家に帰って改めて診察明細を見…

喉が、のどが

風邪気味だったがとっくに治った。酒量も近ごろ控え気味。タバコは吸わない。なのになぜか喉のイガイガ感が収まらない。仕方なく耳鼻咽喉科に行くことにした。先っちょにLEDライトが灯った細長い棒状のもので喉の奥深くを診る。先生曰く「立派な炎症です…

そうだ、東北に行こう!!

昨日「2カ月後の豊後大野」で少し書いた毎日新聞「旅・まち・発見」のことを少々・・この取材旅行は、その行き先を編集委員の記者と事前にあれこれ打ち合わせして決める。この編集委員は「立ち飲みの家元」でもあるので、北浜や天満の「立ち飲み」で打ち合…

2カ月後の豊後大野

毎日新聞・月曜夕刊(上・下に分け月に2度掲載)旅行欄の連載「旅・まち・発見」はスタートしてからすでに3年目。そのコーナーに3月14日掲載されるはずだった大分県豊後大野への旅。延び延びになっていたが、没になることなく紹介される(上5/9・下…

大木と新緑の美しい話

一時通っていた大学の部活、ヨット部の艇庫は琵琶湖の柳ヶ崎にあった。その名前からか?三角屋根の艇庫のすぐ横には得体のしれない大木や、ふらふらゆれる柳の大木があった。朝、艤装を終えてヨットと湖に出てゆけば、よくて昼、下手すれば夕刻まで陸に帰っ…

日本食はダイエット食やのに・・

一年前のちょうど同じ時期、タイ王国のバンコクからやってきた家族連れから予約が入った。約一週間の滞在予定。が、その直後3月11日、東北大震災が起こった。そして福島では原発の人災が起きた。この方たちもキャンセルかと諦めていた。ところが・・「なんの…

質素倹約

そのようなことを意図的に狙ったわけではないがコンクリート打ちっ放しの建物は禁欲的である。建築資金が足らず、あっちこっちの建築会社にあたり、「まぁ、なんとかやってみましょう」と言ってくれた会社が得意としていた工法がたまたま、これだった。この…

コミュニティカレッジ

琵琶湖の西岸に住んでいたころだからもうかなり昔のことになる。就航したての外輪船ミシガン(京阪電鉄の子会社・琵琶湖汽船の観光船。いまも現役で活躍中)は、その企画の目玉として大津市の姉妹都市、アメリカはミシガン州・ランシング短大の学生を外輪船…

ちんどん屋さんとチアガール

野球場でスキーのジャンプ。庭先の海でクジラの水族館。古城の中にエレベーター。などなど、ありえない組み合わせを実行するにはそれなりの勇気と創造力が必要だ。主催者や事業主は「ありきたりの成功」を好みリスクを嫌う。ありえない組み合わせで、もし失…

東京と大阪ドームの時代遅れ

子どものころ白熱球ばっかりの家は暗かった。ボクの家でも蛍光灯が購入できるようになり家全体が明るくなったのは昭和39年(1964年)東京オリンピックの前あたり。このころ街灯はまだまだ少なく、野球場をカクテル光線で真昼間のように明々照らすプロ…

少々の賢さと立派なアホ

屁理屈をこね、何を言ってるのかさっぱりわからない記者会見や発表がこう毎日、延々とテレビに映ると「賢さのズルさ」という顔つきに敏感に反応する。行動や発言にこそ、その人の相・・人相が造成される。他者の苦痛や苦難はなかなか他人には理解できない。…

桜と花見

今週のお題「桜」 花見にはれっきとした三要素がある。これを発見し、定義付けたのは国際日本文化研究センター教授にして、ものがたり観光行動学会・会長の白幡洋三郎先生。その内容は先生の著書「花見と桜」に詳しい。僭越ながら、ごくごく簡単に説明させて…

花見の季節、太陽の季節

ちょうど一年前、この小さな宿に泊まりニッポンを楽しんだご家族がまた来てくださった。ニッポンの原発報道を見て、「旅行中止も考えた」らしいが、予定通り本日無事にチェックインされた。タイ国からのお客様だ。「チャオプラヤで見たテレビ」に書いた通り…

美人姉妹と民宿

あてがあったわけではない。学校や地図で見聞きするリアス式海岸というものをこの目で見たかった。ただそれだけで石巻線から気仙沼線に飛び乗った。のろのろ走る列車の中で夕暮れ時がきた。大島が目の前に綺麗だ。腹も減った。目的地の気仙沼はまだ先だっが…

東北・常磐大震災

最初はたしか、東北・関東大震災とかいう命名で違和感の塊。それが改められ東日本大震災と統一されるとはいうが、やっぱり違和感がある。もちろん大東京や浦安も大きな被害を受けていることは知っている。しかしそれでも、今回最も甚大な被害を受けた地域・…

虫歯と原発バブル

年に一度、毎年のように虫歯治療にやっ来る客人がいる。その方はニューヨーク在住歴20年超のUさん。Uさん曰く、「国民皆保険制度の整っていないアメリカでは、そもそも医療費がべらぼうに高い。さらに、虫歯治療ときた日にゃ〜(Uさんは関東出身)お金…

観光庁の仕事

東北の大震災と大津波。さらに福島原発の事故があって以来「観光の現場」は大混乱が続いている。大阪のこの小さな宿にも東京から避難しようと考えた人の電話が多くあった。ヨーロッパの大国、ある国の領事館から空室状況を確認する電話も。報道では、観光庁…