2011-01-01から1年間の記事一覧

天神さんの年末風景

この、たぶん日本一小さな宿は天満の天神さんのまん前にある。大みそかはテキ屋のおっちゃんたちの店が大童で準備しているし、天満天神繁昌亭(落語の定席・寄席小屋)が迎春準備に忙しい。もちろん天神さんの境内もお正月のしつらいに余念がない。拙宅でも…

三線が弾けたら

島唄が好きだ。一杯飲みながらの島唄はなおさら最高。だから少々あこがれている。もし、三線が弾けたら、と。ギターさえ弾いたことがない、カラオケも嫌いな「音楽下戸」、あこがれはあこがれとして、しまっていた。三線など、弾けるわけがない・・と。とこ…

ペンション開業18年観

同じ業種を18年間も営んでいると時代の変動を実感する。パソコンが普及しネット社会がやってきてその変動の幅は予測の域を超え、もうわからんなぁ〜、というのが正直な感じ。この「たぶん日本一小さな宿」が開業したのは、平成6年11月末、阪神淡路大震災の前…

自転車の駐輪はバックオーライで

ポタリングだかボタリングだか、おしゃれな自転車に乗って輪行するほどのセンスはない。古ぼけた自転車でふらふら出かけるのが習い性。ただし、繁華街での駐輪にはいつも頭を悩ませていた。いわゆる路上駐輪となってしまい、迷惑なく置ける場所がなかったか…

竹富島のタイムトンネル

毎日新聞の旅の連載、最後の取材で沖縄・石垣諸島の竹富島を訪ねました。昭和48(1973)年3月以来、実に約40年ぶりの竹富島でした。この詳報紙面は、毎日新聞・夕刊(近畿版)、12/12月曜日と12/19月曜日の二週にわたって掲載されます。新聞を読まない方も…

わんぱくオヤジのサンタクロース

昭和57年(1982年)、27歳の時に始めたペンションは琵琶湖の西岸、比良山麓にあった。工事業者とのトラブルや借金返済の不安が山盛りで、7月のオープン時にはほとんど思考能力を失い、金縛り状態が続いた。それを助けてくれたのは多くの友人と、同世代の客人…

「ジオパー」には「ひらパー」で

豊後大野でのジオシンポの基調講演は、熊本大学名誉教授・渡邉先生の格調高いプレゼンの後に立った。格調高いあとは少々、笑ってもらわなくてはならない。そう考えるのが大阪人。基調講演を終え、壇上を降りた。場面展開の間、司会の方から「県や市が主催す…

ジオパーク萌え“抱きしめるジオパーク”

またも三文字ネタ「GGN」。ユネスコの支援のもと、2004年に設立された「世界ジオパークネットワーク」のこと。その活動は・・・「世界各国にある、地層や岩石などのジオ(地球)にかかわる自然環境を含む地域を『世界ジオパーク』に認定し、それらの遺産…

BCGにDDT・・?

大阪にはスカタンな名所が多々ある。その筆頭はWTC/ワールドトレードセンタービルと言う。超高層ビルを、わざわざアメリカの設計会社に依頼し作った。しかし、WTCとは名ばかり。トレード⇒輸出入の拠点にはゼンゼン、まったく、アホらしくも、まったく…

メガバンクの目に見えないサービス

ツーンと匂ってきたサロンパスのニオイ。あさ一番の機械式銀行窓口にしては似つかわしくない匂い。操作に気忙しい指先とは裏腹に、そのサロンパスのニオイが気になる。「わからんことある」・・と、三・四台向こうの“札びら機械”のあたりから戸惑いがちな声…

チャオプラヤーを想う

今年の3月11日は、バンコク・チャオプラヤーが目の前にあるホテルで迎えた。様々な情報が錯綜する中で、タイ国の優しさを心底、感じることができた。なぜこんなにも優しいのかと、涙が出る思いがした。いま、そのタイ国が水害に苦しんでいる。ボクは、英…

29800円の海外旅行 その15

ミスター・チンに誘導され、バカでかくて綺麗な上海浦東空港チエックイン・カウンターに向かう。この辺りまで来ると、心地よい人混みがあり、多国籍な顔と顔から「旅の終わり」の情感が伝わってくる。そう、そう、国際空港には、この適度な人混がよく似合う…

29800円の海外旅行 その14

リニアモーターカーの上海側始発駅、地下鉄2号線龍陽路駅周辺の人影はまばら。ホーム上にも乗客はほとんどいない。ギネスブックに「世界最速の商業列車」として登録されているにしては、あまりにも寂しい。最高時速430㎞/浦東空港間約30㎞を7分20秒、…

29800円の海外旅行 その13

最終日の昼食は久光百貨店の地下食料品売り場に併設されているフードコートで昼食をとった。大阪名所! 阪神百貨店の地下食料品売り場の雰囲気をコピーしようとしているように見えるが、なかなか難しそうだ。おなかも膨れたところで地下鉄でホテルに戻る。1…

29800円の海外旅行 その12

上海一の繁華街、南京路の20年前の写真がある。トロリーバスが走り南京路の道幅が狭くなっていて道路表面も仮設のようになっている。おそらく地下鉄2号線ができる前の写真のようだが、歩道に溢れる人・人・人の波が半端ではない。ショーウィンドーに足を止め…

29800円の海外旅行 その11

大量消費の社会構造をどのように維持し、さらに大量消費を促すか。強者がさらに強くなるトリックのような世界システムが構築されて久しいが、国や境遇が違えば人間も生まれたその時点から経済格差がある。世界を均等に豊かに、平等に、というグローバリズム…

29800円の海外旅行 その10

上海ではたった1泊。貴重な自由時間は市域を縦横に走る上海地下鉄を利用し(今週、追突事故を起こした、地下鉄10号線にも乗りました・・)今回の「無錫・蘇州とその近郊・上海を巡る旅行中」むくむくと芽生えてきた「不思議・疑問」を、可能な範囲で探る…

29800円の海外旅行 その9

無錫で2泊の後、3日目はいよいよ上海に向かう。1日目、上海浦東空港に到着した日は夜遅い上海を後に高速道路をひた走りに走り無錫入りしているので、いまだ上海のイメージはゼロ。魔都・上海に期待が膨らむ。途中、お決まりの「お土産屋さん」に立ち寄る…

29800円の海外旅行 その8

20年ほどですっかり様変わりすること。それは中国の専売特許ではない。高度成長期や1980年代後半から1990年代にかけてのバブル経済期の日本でも、とんでもない様変わりが日本列島の至る所で展開された。私があっちこっち旅に出かけはじめたのは昭和47年(197…

29800円の海外旅行 その7

中国の観光地はこの10年で良くも悪くも劇的な整備が進んだようだ。もっとも進化したのはトイレ。観光地のトイレというトイレは、みなピカピカ。汚いトイレは一切なかった。というよりも日本の観光地のトイレなど足元にも及ばず、よっぽどキレイところが多…

29800円の海外旅行 その6

このツアー期間中、ミスター・チンは本当によく働いた。特にバス移動中の注意事項の解説や説明は際立つ分かりやすさがあった。が、疑ってかかったものもあった。その中でも「ウソやろ〜」と、まず疑ったのが、「道路を横切る時の注意点」だった。ミスター・…

29800円の海外旅行 その5

円筒を押しつぶしくびれさせた、できそこないの巨大な瓢箪状の原発のシルエットは、アメリカ・スリーマイル島の事故報道以来、見慣れた姿だったので、すぐに「あっ、原発」と気付いた。しかし、「できそこないの瓢箪」がホテルからすぐ手の届くような目立つ…

29800円の海外旅行 その4

この29800円の海外旅行の4日間には、期間中の全食とサーチャージ料金が含まれている。今夏の関空〜上海間のサーチャージ料金の相場は往復9千円ほど。行程中、市中引き回しのような「おみやげ店巡り」が数多く挿入されているのは言うまでもないが、無錫日航ホ…

29800円の海外旅行 その3

4日間のツアー中、見事なまでのガイド管理能力を発揮してくれたミスター・チンさん。その魅力は、少々荒っぽい言葉に包み隠した(すなわち「シャイ」)中国と日本双方への気遣いと愛だったように思う。また、その時節に叶ったガイドぶりにも驚き、その時々ミ…

29800円の海外旅行 その2

上海航空の名誉のために・・その①の「最低」とは上海航空を指したものではない。格安ツアーでは、使用機材が表記されている航空会社の発着時刻等、相対的比較においての「最低条件」である場合が多い、との意である。あしからず。とにかく、その夜のFM822便…

29800円の海外旅行 その1

LCC(格安航空会社)と中国。「観光」を教えるわが身にとっては体験しておかなければならない重要なテーマ。LCCについては神戸空港を拠点とするスカイマークに、すでに数回ほど搭乗した(そこそこ安いが記憶に残るもの皆無)。中国については恥ずかし…

ニッポン人で満室

たぶん日本一小さな宿である。満室といっても多寡が知れており、笑われてしまうのがオチだ。その満室風景だが、この夏は久しく無かった、ニッポン人で満室がたびたび。以前なら、客室の全てがあっちの国、こっちの国と文字どおり満艦飾だったが、昨日のブロ…

ニッポンの魅力

外国からの旅人が多くなったこの10年、当然のことながら為替レートには敏感になる。この小さなペンションでは、3〜5年ほど前、円がそこそこ安定していた頃が、外国からの旅人が最も多かったように思う。なぜだか知らないが、ごく自然にヨーロッパからの…

甲子園よ

夏の甲子園は暑いし熱い。が、行ってきたぞ甲子園。秋田代表・能代商業vs廣島代表・如水館。いゃ〜、えぇ試合でした。終盤、能代商業の堅守、信じられないようなバックホーム直前のタッチアウト! が2度。延長戦で一度は勝ち越したが、利こちらに非ず12…

私の暑さ対策

いいテーマ設定ですね。「私の暑さ対策」・・こう問われてみて、物理的な暑さ対策に思い至るのではなく、メンタルなことにアクセスしていたことに改めて気づかされました。例えば、夏の甲子園に出向く、お墓参りをする、盆踊りの賑わいに浸る、といったこと…