桂米團冶さんに宿るジャパンクール(その3)

客席の熱波はさておき、本筋に入る・・落語の楽しみにはいろいろとある・・NHK「家族に乾杯」が金看板、笑福亭鶴瓶さんを「やっぱり、落語家やったんや」と、再確認する落語会の楽しみ。笑福亭仁智さんの「源太と兄貴」・・何度聞いても無条件、涙を流し腹を抱えて笑う楽しみ。

滝川鯉昇さんの江戸落語・・うっとり聞かせる抜群のストーリー。そして響き渡る声のよさ。桂南光さん・・喜怒哀楽に秘められた観察眼の鋭さに舌を巻く。ここの席亭、桂ざこぼ師・・「なにくその人情噺」に自分を重ね、落涙。上方落語協会・会長の桂三枝さん(もうすぐ、桂文枝)・・「ものがたり作者」の天才!・・等々、楽しみ方は、数え上げればキリがない・・落語の楽しみ方は、人それぞれ千差万別・・

桂米團冶さんはどうだろう?・・まずは一席目、この日の「愛宕山」・・ほぼ、ネタおろし(はじめて演じるネタ)に近いとのことだったが・・本筋に入る前「まくら」の振り方からして、少々ぎこちない。このネタに自分なりの「練り」が無く、心配・・そんな気配が「まくら」から、すでに漂う不気味な立ち上がり・・この方の誠実さ、気まじめさがいきなり出てくる・・ただし、この誠実さだけで二席はきつい・・

噺の山場がやってきた・・しかし、やっぱりこのネタにはまだまだ練りがない・・ゆっくりヒラヒラ演じればいいものを「練りがない自覚」と、この方の誠実さからか? 気遣いだけが先走り噺に間がとれない。逆に、魔が差し「平板な活写」に陥ってゆく・・肉体の節制と、ニッポンのジャパンクールの代表格「歌舞伎」の舞台表現の織り交ぜ方・・工夫が随所に見てとれるのに、嗚呼残念・・

最後の山場・・愛宕山への“ハイキング”にお供した太鼓持ちのオッサンが、大きな傘を落下傘に見立て、崖から谷へ飛び降りる・・アクションがすごい・・落語の中に「歌舞伎」が自然と入り混じる・・過去、何人かの噺家さんが、このような演出を試み「舞」に工夫を凝らしている高座を拝見したことがある。が、ハッキリ言って「華」に欠け、少々胡散臭いだけだった。歌舞伎に位負けする落語・・しかし、桂米團冶さんはそうではない・・

米團冶さんには歌舞伎に対しての「位負け」が、まったくない・・つまり、桂米團冶そのものに、もともとの「華」があるために、落語の噺に「歌舞伎」がキッチリ添えものになってくれている。歌舞伎の威を借りた落語ではない。落語が歌舞伎を従えている・・感動ものだ・・まったくオリジナル!「上方落語の世界」・・人間国宝桂米朝さんを父に持つ彼が、「解き放たれる瞬間を見た!」ような気がした・・これは、新しいタイプのジャパンクールではないか!!・・桂米團冶オリジナルの世界がはじまった!!・・つづく
街角のペンションLee http://www11.ocn.ne.jp/~pen-lee/   
The LEE Osaka downtown(大阪のペンション)  http://pension-lee.net/

LEE is located in front of the Sin-do shrine that have one thousand years history. This area is harmonized history and modernity. Beside LEE, there is Japan's longest shopping street. You can understand real Japan after walking this shopping street. There are also four department store and huge electric store, which are typical Japanese shopping scene, near to LEE.

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