甲子園球場の楽しみ方

春はセンバツから、というが今年はなかなか暖かくならない。が・・本日、石巻工業高校vs神村学園、これは石巻を応援せなならん。最寄駅、JR東西線大阪天満宮〜北新地は一駅120円。地下街を歩けばスグ阪神・梅田駅、甲子園までは260円。ドアtoドアで30分足らず。

おっとっと・・甲子園鑑賞には、阪神百貨店・地下食料品売り場でイカ焼き、ちょぼ焼き、その他もろもろ球場食を買ってゆく。甲子園球場前にはダイエーもあるが、甲子園鑑賞には、やや趣に欠ける。なぜなら、ハレの場としての甲子園に“生活臭”が強く入り込んでくるからだ。ここはやっぱり、阪神百貨店でノリノリ・ルンルンで買ってゆくに限る。

球場内へ・・石巻の一塁側がみるみる埋まる。アルプススタンドとライトスタンドは、ほぼ満員。神村学園応援席も少人数だがイキがイイ。石巻工業応援席は大人数・大迫力・・おそろいのグリーンのメガホンやエンジ色のタオルが凛々しく、しまった応援でカッコイイ。

石巻工業・・一度は逆転も、惜しくも敗戦。勝者・神村学園の校歌、「♪〜吹上げ浜〜♪」といった風情がなかなかGood。甲子園は敗者にも勝者にも分け隔てない。観客の年齢構成も、我々のような年代から、もっとずっと上、家族連れ、少年グループ、カップル、女子会、等々、バラけていて不思議な安心感がある。

その安心感に「甲子園は絶対に消滅しない」という安心感が乗っかって、多世代各階層にアルバムされる。甲子園には「記憶の安心」がある。

大阪の球場は軒並み消滅した。阪急ブレーブス西宮球場は巨大ショッピングセンターに。近鉄バファローズの藤井寺球場日生球場は、それぞれ学校とマンション。南海ホークス大阪球場も一大ショッピングエリアに。記憶が記憶として存在するための場所は、アッサリ・バッサリ・リセット。場所の記憶はすべて無い。

記憶の安心は保証されない。

甲子園球場石巻工業高校が出場して、本当によかったと思う。この記憶と場所はリセットされないから・・負けはしたが、石巻の選手のうしろ姿に、「よかった、よかった」の声が似合った。

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