大相撲春場所も、USJも、甲子園も、文楽も、・・大阪の写真映り

大阪府立体育館の大相撲春場所・・大阪場所は佳境を迎えた。「よしもと」の舞台に立ち、ズッコケまで披露して事前営業に務めた、元横綱貴乃花のおかげか、連日大盛況らしい。

だが、大阪場所の会場正面に行ってみればよく分かる「大阪の弱点」が・・大相撲会場入り口に大阪の弱点が凝縮されてる・・驚くほど会場正面がチープ! すぐ前が混雑の激しい幹線道路で人が滞留するポイントが皆無、記念写真を撮る場所がない。おのぼりさん気分でポーズをとっても、まるで混雑時の地下鉄ホーム上のような情けなさで、海外からの客人や遠来からのお客様に、本当に申し分けない気分になってしまう。

JR・ユニバーサルシティ駅から続くUSJ入口までの導入路もそうだ。開業以来ずいぶんたつが、導入路左側はいつまでたっても工事現場みたいな仮囲いのまんま・・見通しがゼロでスカッとしない。これ、悔しいけど、駅を降りたら即・気分がスカッとの・・ディズニーモードにスイッチ・オンできる舞浜の駅前と大違い。

本日からセンバツ高校野球が始まった甲子園(ただし、こちらは兵庫県西宮市に位置)。じつはここも・・甲子園の駅から歩いてゆく道中に「あこがれの甲子園」の全景が、スッキリ写る撮影スポットはない。なぜかというと、阪神高速のお化けのような高架橋が、甲子園球場の一切のシルエットを邪魔してるから。甲子園にはじめてやってきた高校野球ファンは、その高架橋のお化けに腰抜かす。

極めつけは、世界文化遺産国立文楽劇場・・いまは亡き巨匠、建築家・黒川紀章さんの手による名建築で黒色のタイル壁がとても美しいのだが「アホちゃうか」と、声をあげたくなるほど「記念撮影」が困難。こっちも、入口正面スグを巨大な高速道の高架橋が記念撮影を“排除”している。

なぜか、かくもこのように大阪の写真映りは悪い。いまどきは、スマートフォンで撮ったナイスショットが世界中を駆け巡り、全景の写真が観光セールスの親善大使であるのだが、なぜか大阪は、その写真を拒否してはばからない。価値の高いコンテンツが、こんなにぎっしり埋まっている都市であるのにもかかわらず、だ。

いま世界の大都市は、観光戦略で名を挙げブランド化し、観光セールをきっかけとして「ビジネスの入口」を切り開いてゆくのが一般的であるが、世界広しといえど、これほど「写真を拒否」しているような大都市は、ないのではないか?

だが、そんな“奥ゆかしい大阪”のことが、じつは大好きだ。こんな大阪をボクは密かにこう呼んでいる・・「秘境・大阪」と

京都・大阪の旅 http://www11.ocn.ne.jp/~pen-lee/   
The LEE Osaka downtown(小さな大阪の宿・大阪の民宿です)http://pension-lee.net/