山頭火か

この、たぶん日本一小さな宿−−街角のペンション1階部分は、百年続く老舗胡麻屋のアンテナショップ。数年前、偶然が重なりそうなった。愛想のイイ(私にはないが・・)家内が店を切り盛りしている、普段は。が、たま〜に、ほぼ一日、愛想も算数も苦手な小生が店番しなければならないことがある。昨日がそうだった・・

いろいろと買って頂くのはとてもうれしいのだが、品数が数点を超えたあたりで訳が分からなくなる。そんな時に、たまさか、もうひと組のお客様が入ってきたりすると、頭は飛ぶ。計算を間違える。お客さんにはイイことだが、金額を少なく間違える。必ず。自己嫌悪・・

時代が変わり、様々なシステム更新についていけないばかりか、計算もできない。小商いもできないとなると、どうすべきか? 句をつくりつつ放浪の旅に出る・・そんな芸もないし根性もない。山頭火か・・

山頭火が慕ったという尾崎放栽は放浪の最後、小豆島で果てた。土庄(とのしょう)近傍の小さな住処で「咳をしてもひとり」と、かっこいい自由律を残し。

齢を重ねた経営者が突進した液晶テレビ戦略。つい、ほんのつい先ごろまで、大阪湾は「パネル・ベイ(液晶パネルを作る“高度な工場”が集積する湾岸)」と囃され、踊った。どう素人目に見ても液晶バブル。

コモディティ化などとカタカナで言うのは簡単だが、尼崎のパナソニック。堺のシャープ。ただ事ではない。

カラス鳴いて私も一人(鴉啼いてわたしも一人)は、慕っていた尾崎放栽にならった山頭火の自由律。かっこえぇなぁ〜

液晶の電卓たたいても合わず・・不自由律。ああ、カッコわる・・

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