京都の強さ、大阪の弱み

久しぶりに京都を歩いた。京阪・祇園四条から東山周辺を回遊、知恩院を抜け平安神宮に至り、今度は哲学の道。最後は吉田山に登り出町柳から大阪に戻った。こんなに京都を歩いたのは松ヶ崎の大学に通っていた頃以来、約30年ぶりか。

あまた寺院の伝統と風格にホッコリとしたのは言うまでもないが、途中、観光地特有の膨大な数の食べ物屋さん、お土産屋さんを見て、さすがは世界の京都、大阪では絶対に成り立たない商売と、あらためて羨ましくなった。

泊まらせていただいた小さな町家宿では、そこで働く若い女性からお話を聞くことができた。他府県から京都にあこがれ数年間もここで働く若い女性のお話に、京都の引力を実感し「観光地はこうでなかったらあかん」と、いたく感動してしまった。

この美しい若い女性が語ってくれた優しさは、ひたむきな「あこがれ」を許容してくれる「京都という町」だけがもつ魔力だ。きっとそうだ。大阪の磁力には、この魔力の持ち合わせがない。だからいつも「正身」で苦労している。プラスαのない正身は、けなげだが魔力に欠け集客力に劣る。ダサイのだ。

あるとすれば「突き放した反発で生じる磁力」のようなものだけだ。京都と大阪・・電車に乗ればたった30分で行き来出来る距離なれど、まったく違う。違いすぎる。

そういえば、行政が所有し運営する日本唯一の大型帆船「あこがれ」はけなげだ。しかし新市長の橋下さんに「無駄遣いかも」と指摘されそうで「正身の苦労」がありありだ。もっと、うまい運営手法があり得るのに・・ボクと同様、京都の魔力に学ばねばならない。

橋下市長は、大阪を観光都市にとも言っているが「突き放した反発で生じる磁力」しかない。正身だがダサイ。やっぱり「あこがれ」が必要だ!!

京都・大阪の旅 http://www11.ocn.ne.jp/~pen-lee/   
The LEE Osaka downtown(小さな大阪の宿・大阪の民宿です)http://pension-lee.net/