1万札と1円玉

春みたいな陽気、最高! プランターのグリーンも伸びてきた。ちょきちょきチョッキン。剪定ハサミでお散髪。や、や? 溝の中、プランターの底に隠すようにビニール袋が押し込んである。なんやろ? ペットのウンチか? あれっ! 手に取るとザクザクとした小銭の音。緑色のビニール袋の中、透けて見えるは1円玉のざ〜くザク。

そういえば・・12/28のブログで書いた「ポールスミスの財布」は、現金が10万円に自動車免許、キャッシュレスカードに健康保険カードその他もろもろ入ってて、お巡りさんと緊張しながら財布の中身をチェック。年末のクソ忙しい日に、なんやかやと確認し、結局その派出所で1時間も要した。が、落とし主はお礼にも来なかった。あけて1月、今度は家内が玄関横で現金「これ、まった〜1万円札が10枚!」。極めて魅力的だったが、そうもいってはおれず派出所に届けた。めでたく落とし主が見つかった。が、やっぱり落とし主からは、お礼ひとつ無し。

なんだか最近、礼節に欠けた人の1万円札をよく拾う。下を向いて歩いているわけではないのに。が、本日の小銭ザクザクはどうも様子が違う。なんでプランターの奥、溝に隠すように忍ばせてあるのだろうか? よ〜わからん? 探偵ナイトスクープのネタやで、ホンマ。

ま〜、とにもかくにもお金はお金、派出所に届けよう。お二人おられたお巡りさんが「正」の字をメモ用紙に並べながら数えてくれた。〆て734円。「よ〜ま〜、拾わはりまんなぁ〜」。「へぇ〜おかげさんで」・・とは返さなかったが、ホンマよく拾う。ぜんぜんうれしくないが。

お巡りさんは言った。
「あんたこの“正”の字みたいな人でんなぁ〜」。たしかにいつも小銭しか持ち合わせがない。預金通帳のゼロの桁も限りなく小さい。勿論、お巡りさんはそのような意味で言ったわけではない。「正直な人」と、最大限の称賛だった。しかし、1円玉の「正」の字が並んだメモ用紙を見て、少々うらめしい気持ちになった。

けっして、1万円札のことを思い出し、うらめしくなったのではありません。日本人の礼節について思いを巡らしただけです。本当です。