甲子園ボウル

甲子園の土を削り、この日のためだけに内野フィールドにも芝生が貼られた。外野の芝生部分だけを使う異形を改めた今年の甲子園ボウルは、ホームからバックスクリーン方向にゲームが展開され、これまでと違い、とても見やすく楽しめるスタンドとなっていた。アメフトのルールには明るくないが、甲子園ボウルには独特の雰囲気があって楽しめる。さらに今年は、こどものクラスメートがレギュラー出場するというので連れ立っての観戦となった。

それに、今年の相手は早稲田。ラグビーではいつも関西勢がコテンパンにやられている。その逆もたまには見てみたかった。結果は予想を裏切らない内容となった。ただし、同じ日、ラグビーではやっぱり大体大が早稲田にコテンパン。

大東文化大も強かった。日体大も強かった。もちろん同志社も。優勝したりしなかったりで、早大ラグビーの大ファン・吉永小百合が国立のスタンドで一喜一憂する姿、美しかった。あまりに強すぎるとよくない。勝つことがあたり前になると、吉永小百合の美しさも見えないから?

大人数を必要とする大学スポーツは関西と関東が独占状態。パッとしない話だ。九州や北海道の大学が大阪や東京をやっつける姿も見てみたい。地域地域の高校生がすべて大都市のマンモス大学に引き抜かれる姿は、地方の疲弊と同じ構図で何だかやるせない。せっかく子供を育て、コストをかけ、手塩にかけても、結果的には大都市がかっさらって行く。どこまでいっても地方の浮揚はない、何だか切ない。

聖地甲子園で思いがけず人口減少社会、日本が巡った。