ニッポン最強の駅、極楽橋

南海高野線の終点に、ニッポン最強の駅がある。その名は極楽橋!!絶対幸せになれそうな名前だ。ここからケーブルに乗り換え、弘法大師の開山、高野山に至る。名実ともにニッポン最強の駅、極楽橋である。
ただ、ちょっとだけ残念なことがある。極楽橋からケーブルで高野山。ここを下りるとバスに乗り換え、金剛峯寺、金堂、根本大塔など、いよいよ高野山内へと至るわけだが、このバスが残念だ。聖地には、どう見ても似つかわしくない古ぼけたディーゼル車のバスが、モクモクと排ガス山盛りで、山中に至る。近年の世界遺産高野山人気で多くの観光客、しかも海外からのお客様も多いのに、だ。
高野山の開祖、弘法大師満濃池(四国・讃岐地方のため池)に代表される土木技術だけではなく、当時の環境適応技術の最先端を学び、日本に持ち込んだという。その史実に習うなら、いまの時代にこそ、そのようなリアリティで外国人ビジターを迎え「ニッポンのセールス」という雄大な視点が高野山にほしい。絵空事か? いや、そうではない。大阪には、シャープ、パナソニック、旧サンヨーなど、世界に冠たる家電メーカーがある。それらの家電メーカーは大阪湾岸でいま環境適応の次世代製品に挑戦している。おまけに、シャープに至っては、元々が大阪南部の発祥で、いま現在、堺市湾岸の最新工場で環境適応の最先端を開発・製造している。松下電器の創業者、松下幸之助さんら多くの先達のカタルシス(墓石)も高野山に行けば出会える。
ならば、排ガス煙モコモコのバスを止めにして、エコロジーなバスシステムを高野山に持ち込めないものであろうか? 世界遺産となった高野山では、海外からの観光客が毎日毎日ビックリするくらい数多くやってくる。広報宣伝というものは、その時代時代によって効果的手法が異なる。いま、テレビや新聞やネットとは違う、ライブ感のある効果的手法が求められている。AKB48の如く! 世界遺産高野山では「まったく新しいエコロジーに出会える!」。あかんかなぁ〜
ちなみに、もうひとつある大好きな日本仏教の故郷、伝教大師開山、同じく世界遺産比叡山では坂本の駅からケーブルで登る車内、なぜかポールモーリアの曲が流れる。さらに、山上付近のホテルは「ロテル・ド・比叡」という名前。さらに、さらに、併設の美術庭園は、フランス印象派の絵画を模した陶板が飾られ完全ヨーロッパ調。なんでやろろなぁ〜、世界ではジャパンクール(日本のオリジナルはカッコイイ)の時代やのに、ここだけは鹿鳴館時代に逆戻りや・・
最新技術の導入という点でも、かつては独創的かつ斬新であった「心のふるさと」高野山と叡山。そんな最先端をこれら山々から発信することが正真正銘のジャパンクール、そう思えてならない。