ニッポンかわいい

一カ月ほど前のNHKの全国ニュースで「平成16年の調査以来、外国人観光客の数が昨年初めて前年を割り込み10%の減少となった」と、大騒ぎの報道。てっきり、「ニッポン全土の数値」と思っていたら、これが何と東京、ただそれだけのことだったのであきれてしまった。
あきれてしまう、といえば同じくNHKの「東京カワイイ」とかなんとかいう番組、これも同様で「東京の中だけに日本がある」という印象の番組。この番組が、日本の観光戦略上、重要な位置を占めていて海外誘客のキラーコンテンツでもあるらしいから情けない。
この小さな国土に、あふれんばかりの地方文化があり、それを支えてきた地域それぞれの生活者がいたからこそ、この国は魅力にあふれている。手入れの行き届いた田園風景、驚くほど多様な祭り、さらに食べ物。そして、お国ことば。ニッポンの魅力はこれらの総体が積み重なって成り立っている。
「東京がカワイイ」とだけ、そんなスカタンなことを言い続けていたらしまいに国がすたれてしまう。と、ここまで書きつづっていたら、知人の朝日新聞記者から電話取材・・(この間、約45分・電話取材により中断)・・なんだかよく似た内容の電話取材だった・・この電話取材で、そのように思っていたのがボクだけではないことを確認!! 気が晴れ晴れした。
しかし、先だってのユーチューブの失敗もある。「発言には気品が必要だ」・・先日、そう反省したばかりだ。「この電話取材の内容は、紙面に使わせてもらうかも」と、知人の記者は言っていた。
そういえば、この記者も僕と一緒で「取材にも気品がいる」と反省していたことがあった。話した内容より、気品が気になって仕方がない。