10代の心模様と一生の仕事

大学生の就職戦線の異常なまでの早期化については新聞紙面などで広く紹介されている。4年制の大学であれば3回生の夏休み明けから本格化し、それに同調して短大でも1回生の後期には進路を確定しなければ勝負にならない、というのが常識化しているようだ。
わたしの2番目の子供は今年大学を卒業し、3番目は大学2回生、まさにそのような現実社会に向きあっている。しかし親として見るその姿は、この年代の社会的知識の中で、様々な業界や個々の会社の未来を「確信をもって、いまイメージしなければならない」ことへの矛盾だ。
日本社会の終身雇用のシステムが崩壊し、日本航空のような会社までが潰れてしまう時代。こんなに窮屈なカレンダーで就職を強いる就職戦線、すなわち社会現象が、いつまでも続くものなのか?答えは「ノー」(もちろん確証はない・・)若者をこれ以上、追いつめれば社会全体の「体内時計」が異常をきたし、この国の未来にとって百害あって一利なし。げんに、政府もやっと重い腰を挙げ、新卒採用の概念を広く大きくとろうと検討し始めた。
一生の仕事を10代で決める・・そんなこと、天才にしかできない。凡夫のわたしには、そうとしか思えない。