鰻の亡霊

あっという間に8月も中日か・・にもかかわらず、今年はまだウナギを食っていない・・鰻といえば・・お向かいに繁昌亭ができる6年前まで、天神祭の夜店に必ず「うなぎ釣り」の姿があった。そのウナギ釣りのおっさんはむちゃくちゃ無口で無愛想。500円の料金と引き換えに、黙々とヒッカケ針のついた釣り竿を突き出すだけだった。

なんの飾り気もないその夜店だが、あたりが暗くなると裸電球の下に人が集まり、歓声が上がった。たまにうまくウナギを引っ掛けたりする子坊主がいたりすると、その歓声の輪が二重にも三重にもなるのだが、そのおっさんの無愛想は相変わらずで、ただひたすら500円玉とヒッカケ針のついた釣り竿を物々交換するだけだった。

このウナギ釣り、夜だけの“営業”だったが暑い暑い天神祭の夜が2日間も続き本宮の夜にもなると、ウナギは熱さでグロッキー。なんの愛想もない底の浅い水槽には一貫目の氷がボトンと入れてあり、冷やされてはいたが、ウナギはウニュウニュともせず半浮の状態で動きに元気なく、見事引っ掛けられ、釣り上げられるものがでてくる。

人間の興に乗っかって釣り上げられ「お持ち帰り」されるウナギは成仏のし甲斐もあったろうが、祭りが終わると、この無愛想なおっさんは、2日間の暑さで、もう役立たずになった成仏間際のウナギを夜店の脇、側溝のドブに捨て帰った。ある年の7月26日(天神祭が跳ねた翌日)、そのいつもの側溝が気になって、かがみこんで覗いてみた。

すると、死に絶えて側溝に流されたはずのウナギが「ジロッ」と睨みつけている。よく見ると、ヌメリのある皮膚が干からびて乾き、側溝のコンクリートにひっつくようにして引っかかっている。顔はこっちを見ていて今にも飛びかかって来そうな目つき。成仏していない。ジョーロとバケツに水を満たし、干からびた皮膚をもどしてやって可哀そうだが竹棒でつついて“下水”に流してやった。

・・そのウナギは下水道の中で生き返り、仲間に言い広めた。「今後ニッポンに上陸するな、姿を隠せ」・・今年の不漁、うまい鰻が食えなくなったのは、このウナギの遺言だったのかもしれない・・真夏の夜店、その風物詩のひとつであった「ウナギ釣り」の風景はなくなった。歴史ってこんなものなのかなぁ〜
日本一小さな宿・街角のペンションLee http://www11.ocn.ne.jp/~pen-lee/   
The LEE Osaka downtown(大阪のペンション)  http://pension-lee.net/

LEE is located in front of the Sin-do shrine that have one thousand years history. This area is harmonized history and modernity. Beside LEE, there is Japan's longest shopping street. You can understand real Japan after walking this shopping street. There are also four department store and huge electric store, which are typical Japanese shopping scene, near to LEE.

LEE rooms are well ventilated and gets a lot of sunshine, faces on south side. We manage LEE in a family: we provide good security and cleanness. From LEE to nearest station, takes only one minuets on foot, to Kansai International Airport, takes 50 min by bus and Osaka Station 5 min by metro. LEE locates very convenient place, so a lot of people go to one day trip to Himeji Kyoto Kobe or Hiroshima.